年度 |
2010年度 |
開講部局 |
生物生産学部 |
講義コード |
L5016005 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
植物分子生物学 |
授業科目名 (フリガナ) |
ショクブツブンシセイブツガク |
英文授業科目名 |
Plant Molecular Biology |
担当教員名 |
江坂 宗春,藤川 愉吉 |
担当教員名 (フリガナ) |
エサカ ムネハル,フジカワ ユキチ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
3年次生 前期 |
曜日時限 |
火 3時限,4時限 |
講義室 |
生C316 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
講義中心、演習中心、板書多用、ディスカッション、学生の発表 |
単位 |
2 |
週時間 |
2 |
対象学生 |
必修:分子細胞機能学コース |
授業のキーワード |
植物のゲノム解析、遺伝子発現調節、細胞の機能発現、遺伝子組換え植物、遺伝子組換え食品 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ | 「知識・理解1, 2,3, 5, 6」が中心。「知的能力・技能1,2, 3」,「実践的能力・技能2」,「総合的能力・技能1, 2, 3」に関する学習の成果も期待される。 |
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到達度評価 の評価項目 | 分子細胞機能学プログラム (知識・理解) ・先端的な植物の生命科学,バイオテクノロジーを理解できる。 |
授業の目標・概要等 |
植物の分子生物学の基礎を学ぶ。植物において、遺伝子が発現し、酵素・蛋白質が生産され、細胞機能が発現されるまでの過程を学ぶともに、植物の分子細胞レベルの観点から食料問題や環境問題を解決するためのアプローチについて学ぶ。 前半は、植物のゲノム解析や遺伝子発現の調節に関する興味深い知見を紹介するとともに、遺伝子発現の解析法について概説する。 後半は、植物の遺伝子改変に関する技術や、遺伝子組換え植物・食品の作成等の応用的研究について紹介するとともに、今後、植物分子生物学が食料問題や環境問題の解決のためにどのような役割を果たすかについて討論する。 |
授業計画 |
以下は予定です。授業の進み方により、変更等があります。 第1回 イントロダクション ・植物分子生物学の歴史 ・植物分子生物学の果たす役割 第2回 植物のゲノムサイエンス ・ゲノムプロジェクト ・植物ゲノムの特徴 (アラビドピシス、イネゲノムサイズ、C値パラドックス、ジャンクDNA、重複遺伝子) 第3回 植物の遺伝子発現調節 I ・転写調節 (プロモーター、シス因子、転写因子、亜鉛フィンガー、ヘリックス-ループ-ヘリックス、ヘリックスーターンーヘリックス、ロイシンジッパー) 第4回 植物の遺伝子発現調節 II ・転写後調節 (エクソン、イントロン、スプライシング、ポリA付加、キャップ付加、オールタナテイブスプライシング、リボザイム) 第5回 植物の遺伝子発現調節 III ・翻訳調節 ・翻訳後調節 (コドン、アンチコドン、オープンリーデイングフレーム、tRNA、rRNA) 第6回 植物の遺伝子発現の解析法 ・転写調節の解析法 (プロモーター解析、レポーター遺伝子、トランジェントアッセイ、ゲルシフトアッセイ、サウスウエスターン) 【中間テスト】植物の遺伝子発現に関する「知識・理解」を評価する。 第7回 植物細胞培養と再分化 ・植物培養細胞 ・植物の再分化 (カルス、培養細胞、胚培養、プロトプラスト、細胞融合、再分化) 第8回 植物への遺伝子導入法 ・アグロバクテリウム法 ・エレクトロポレーション法、 ・パーテイクルガン法 (Tiプラスミド、Riプラスミド、リーフデイスク法、プロトプラスト、金粒子、細胞壁) 第9回 植物のストレス応答性の分子機構 ・環境応答性発現 ・病原菌応答性発現 (環境ストレス、環境応答、病気、ウイルス、塩害、乾燥、低温、害虫) 第10回 植物の形態形成の分子機構 ・組織特異的発現 ・形態形成遺伝子の発現 (シスエレメント、トランス因子、ホメオ蛋白質、ホメオドメイン) 第11回 植物における分子遺伝学 ・ 植物の突然変異体の作成 ・ 植物の遺伝子破壊 (トランスポゾンタギング、T-DNAタギング、アンチセンスRNA、RNAi) 第12回 植物の細胞内小器官の形成 ・ミトコンドリア ・葉緑体 ・液胞 ・ペルオキシゾーム (ミトコンドリアDNA、葉緑体DNA、細胞内共生、リーダーペプチド、移行シグナル、シャペロン) 第13回 遺伝子組換え植物の作出 ・次々と誕生する遺伝子組換え植物 (トランスジェニック植物、耐病性植物、耐塩性植物、耐害虫植物、耐冷植物、光る植物、分子農業) 【レポート出題】夢の遺伝子組換え植物について 第14回 遺伝子組換え食品 ・遺伝子組換え食品の開発 ・遺伝子組換え食品の安全性 ・遺伝子組換え食品の未来 (食品の安全性・問題点、将来性、展望) 【討論】遺伝子組換え食品の将来について 第15回 まとめ、総合討論 【討論】植物分子生物学の未来について |
教科書・参考書等 |
講義形式(講義中心;板書多用;教科書・プリント・テープの聞き取り・ディスカッション・ディベート・学生の発表・講義のレジュメの有無等) 使用する視聴覚教材の種類(パワーポイント等) 講義形式(講義中心;板書多用) 使用する視聴覚教材の種類(パワーポイント等) 適時プリントを用いる。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
テキスト,配付資料,映像(PC) |
予習・復習への アドバイス |
以下は予定です。授業の進み方により、変更等があります。 第1回 授業後 レポートを通して、植物分子生物学の現況について、各自の知見を整理してもらう。
第2回 授業後 植物のポストゲノムについて討論したものについて、さらに考察してもらう。
第3-5回 授業後 植物の遺伝子発現に関する授業内容を確認し、復習する。 第6回 授業後 植物の遺伝子発現に関する【中間テスト】を行い、植物の遺伝子発現に関する「知識・理解」を評価する。
第7-12回 授業後 植物の分子生物学の知見に関する授業内容の確認し、復習する。
第13回 授業後 レポート出題を通して、夢の遺伝子組換え植物について創造してもらう。
第14回 授業後 遺伝子組換え食品の将来についての討論を踏まえ、各自でさらに考察してもらう。
第15回 授業後 植物分子生物学の未来についての討論を踏まえ、各自でさらに考察してもらう。 授業内容の総確認と総復習。
第16回 【期末試験】 「知識・理解」を総括評価する。 |
履修上の注意 受講条件等 |
生化学、分子生物学についての基礎的な知識を有していることが望ましいが、興味があれば、必ずしも必要ない。 |
成績評価の基準等 |
テスト90点(中間テスト+期末テスト)、レポート10点 |
メッセージ |
真核生物の遺伝子発現調節、植物バイオテクノロジーに興味を持っている人は受講してください。 真核生物の遺伝子発現調節、植物バイオテクノロジーに関する最新の知見を紹介したい。 |
その他 |
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