広島大学シラバス

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年度 2010年度 開講部局 工学部
講義コード K8942040 科目区分 専門教育科目
授業科目名 社会基盤環境デザイン
授業科目名
(フリガナ)
シャカイキバンカンキョウデザイン
英文授業科目名 Design of Infrastructures
担当教員名 土田 孝,田口 智,佐藤 良一,河原 能久,椿 涼太,藤井 堅,川西 澄,河合 研至,日比野 忠史,尾崎 則篤,塚井 誠人,駒井 克昭,金田一 智規,一井 康二,石田 剛朗,桑野 将司,加納 誠二,有尾 一郎,大橋 晶良
担当教員名
(フリガナ)
ツチダ タカシ,タグチ サトシ,サトウ リヨウイチ,カワハラ ヨシヒサ,ツバキ リョウタ,フジイ カタシ,カワニシ キヨシ,カワイ ケンジ,ヒビノ タダシ,オザキ ノリアツ,ツカイ マコト,コマイ カツアキ,キンダイチ トモノリ,イチイ コウジ,イシダ タケオ,クワノ マサシ,カノウ セイジ,アリオ イチロウ,オオハシ アキヨシ
開講キャンパス 東広島 開設期 3年次生   後期
曜日時限 月 3時限,4時限,5時限,6時限 講義室 工105 
授業の方法   授業の方法
【詳細情報】
講義中心、演習中心、板書多用、ディスカッション、学生の発表、野外実習、作業、薬品使用 
単位 2 週時間 4
対象学生 社会基盤環境工学プログラム3年生および過年度生
授業のキーワード 社会基盤施設,社会基盤環境工学,環境との調和,計画、設計および施工 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
本科目は、広島大学工学部環境グループのプログラムの学習教育目標「D:問題解析力」、「E:評価力」、「G:実行力・解決力」を達成するための重要な科目に位置づけられる。 
到達度評価
の評価項目
社会基盤環境工学プログラム
(問題解析力)
・現象のモデル化に必要な情報を獲得できる

(評価力)
・複数の代替案を設計し,結果を予測し比較できる


(実行力・解決力)
・グループでの分担を考え,計画的に仕事を進めることができる


・問題解決プロセスを評価し,改善提案を行うことができる


 
授業の目標・概要等 社会基盤施設とは、人々が安全で快適な生活を営むために必要な施設であり,道路・鉄道・空港・港湾などの交通・流通ネットワーク施設,電力・ガス・上下水道・通信などのライフライン施設,堤防や・ダム・擁壁などの防災施設,廃棄物処理・処分施設などの他,公園などのレクリエーション施設がある.社会基盤環境工学プログラムでは,自然環境との調和・共生を図りつつ豊かなコミュニティーと社会環境を創造するために,これらの施設を計画,設計,建設,保全するための工学理論を中心に,構造工学,材料工学,地盤工学,水工水理学,海岸工学,海洋大気圏環境学,環境衛生工学,社会基盤計画学などを学習する.
 本講義では、社会基盤環境工学に関して設定された具体的な設計・製作課題について、これまでに学んだ専門科目の知識をもとに関連文献の学習や実験・実習を通じて問題解決に取り組むことにより、個々の要素技術を統合して活用する力を養成することを目的とする。
  本講義では、a.防波堤の設計, b.鉄筋コンクリート梁の設計, c.エネルギー回収型有機性廃棄物処理装置の設計の3つの課題について、これまでに学んだ専門科目の知識をもとに関連文献の学習や実験・実習を通じて問題解決に取り組むことにより、個々の要素技術を統合して活用する力を養成することを目的とする。

「知識・理解」「能力・技能」の評価項目:
1.社会基盤環境工学に関する具体的なプロジェクトにおいて、すでに学んだ社会基盤環境工学プログラムの専門分野における知識を活用し,それらを問題解決に応用することができる(D:問題解析力)。
2.さまざまな技術および情報を利用して問題の解決策を幅広く検討し、適切な方向で設計を勧めることができる(E:評価力)。
3.与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめることができる。(G:実行力・解決力)。 
授業計画 第1回
a:設計課題の背景の説明・設計条件の明示
b:設計競技の目的・範囲の説明、設計条件、評価算定式の提示
c:概要説明
第2回
a:港湾計画・景観
b:CO2排出量の削減設計
c:一般廃棄物発生量の調査(1人当たり,出身の市全体)
第3回
a:波浪条件の設定1
b:コスト削減設計
c:廃棄物処理の現状調査・生ゴミからメタン回収するメリット
第4回
a:波浪条件の設定2
b:曲げ耐力、せん断耐力に関わる安全性設計
c:メタン発酵の説明・発酵槽のタイプ調査
第5回
a:波浪条件の設定3
b:軽量化設計
c:メタン発酵槽の設計(グループ競争)
第6回
a:防波堤見学(中国地方整備局)
b:設計結果の発表
c:生ゴミのCOD量測定・メタン発酵槽の製作
第7回
a:防波堤の設計1 耐波設計
b:設計の見直し、構造細目の確認と配筋図の確認
c:メタン発酵槽の製作・通水試験
第8回
a:防波堤の設計2 滑動と転倒
b:鉄筋の組み立てと配合設計
c:メタン発酵プラントの見学と消化汚泥の採取
第9回
a:防波堤の設計3 地盤の支持力
b:コンクリートの打込み
c:生ゴミの投入方法(負荷計算,ガス発生量の予測)
第10回
a:地盤改良1  土質条件・土の三軸試験
b:コンクリートの打込み
c:ガスクロ分析の原理・バイオガスの分析
第11回
a:地盤改良2  改良工法の設定
b:各種算定式と設計計算の妥当性の確認
c:処理汚泥のCOD分析・微生物の観察
第12回
a:施工と積算
b:RCはりの載荷実験と結果のまとめ
c:効率的な生ゴミ収集方法・収集計画の考え方
第13回
a:製図及び模型製作
b:RCはりの載荷実験と結果のまとめ
c:生ゴミ収集時のCO2排出量を考慮したメタン回収策の有効性
第14回
a:水理模型実験による安定性の確認
b:設計値と実験値の比較、載荷実験による評価点の算出
c:発生バイオガスの利用
第15回
a:全体プレゼンテーション
b:全体プレゼンテーション(設計競技)
c:全体プレゼンテーション(設計競技)

学生は以下の3つの個別テーマから一つを選択する。テーマの選択のため本講義前に説明会を実施する。
  a.防波堤の設計(最大25名、各自が与えられた条件で混成防波堤を設計し、最後に模型実験を実施)
  b.鉄筋コンクリート梁の設計(最大15名, 3~4名を1チームとし、鉄筋コンクリート梁を設計・製作して性能を競う。)
  c.エネルギー回収型有機性廃棄物処理装置の設計(最大15名、33~4名を1チームとし、処理装置を設計・製作して性能を競う。) 
教科書・参考書等 教科書はないが、必要に応じて資料を配付する。 
授業で使用する
メディア・機器等
テキスト,配付資料,音声教材,映像(ビデオ/PC/その他画像資料) 
予習・復習への
アドバイス
本講義は学生自らが工夫し、その成果を設計に反映させることが強く求められる。すでに専門科目で学習した知識を活用するとともに、設計ではまだ習っていない知識も必要になる。自ら幅広く調べ工夫するなど積極的な参加を期待する。 
履修上の注意
受講条件等
 
成績評価の基準等 授業の各段階でのレポートと参加態度(積極性)、最終提出物とプレゼンテーションにより100点満点で評価を行い、60点以上で単位を認める。 
メッセージ 本講義は社会基盤環境工学プログラムの最も重要な科目の一つであり,積極的に取り組むことにより,社会基盤整備に携わる際に直面する様々な問題に自らの判断において総合的に対処できる力を育成することを目標としています.新しい科目ですが、教員も本講義をよりよいものにするため全力で取り組みますが、学生の積極的な参加と改善のための意見を歓迎します。 
その他   
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